#12 天才プログラマーが鍵に手こずる話

大学時代の友人で、私が今まで会った中で最も賢く、最も社交的でない人物がいました。今ならすぐに自閉症スペクトラムと診断されるだろうと思います。彼はソフトウェアエンジニアになるための勉強をしていて、プログラムの課題を与えられると、一瞬考えた後、数分で完璧なバグのないコードを書き上げていました。そんなことができる人に、それまでにもその後にも会ったことがありません。きっと今頃は、非常に高い役職で大金を稼いでいることでしょう。
それなのに、ある日、彼がトイレの個室から出られなくなり、鍵が壊れていると言うので助けに行かなければなりませんでした。何が問題なの?と聞くと、彼は「ずっと回しているんだけど、開かないんだ」と言いました。私が「逆方向に回してみたら?」と言うと、カチャリ!と音がしました。彼はひどく動揺した様子で出てきて、ただ一言「鍵はそっちには回らないものだ」と述べました。